税関(通関業監督機関)についての解説

税関(Customs)は国際物流の管理に関与する行政機関であり、税関の役割には関税・消費税の徴収・密輸の取締り・保税地域の管理・貿易統計等があります。

日本の国税収入の約1割を占める関税・消費税の徴収と、麻薬・銃器・テロ関連物品・知的財産侵害物品等の取り締まりが、税関の主な役割といえます。

国際機関として世界税関機構(WCO)があり、各国の関税制度の調和・統一と国際協力を推進しており、日本もWCOに加盟しています。

目次

税関の管轄

日本の税関は9つの税関に分かれており、それぞれの管轄は以下のとおりです。
東京税関と横浜税関の管轄は地理的に入り組んでいるため、注意が必要です。

税関名住所・連絡先管轄
函館税関北海道函館市海岸町24-4
(函館港湾合同庁舎)
TEL:0138-40-4213
北海道、青森県、岩手県及び秋田県
東京税関東京都江東区青海2-7-11
(東京港湾合同庁舎)
TEL:03-3529-0700(税関相談官室)
山形県、群馬県、埼玉県、千葉県(市川市・成田市・香取郡多古町・山武郡芝山町のそれぞれ一部)、東京都、新潟県及び山梨県
横浜税関神奈川県横浜市中区海岸通1-1
TEL:045-212-6000(税関相談官室)
宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県(東京税関の管轄地域以外)及び神奈川県
名古屋税関愛知県名古屋市港区入船2-3-12
TEL:052-654-4100(税関相談官室)
長野県、岐阜県、静岡県、愛知県及び三重県
大阪税関大阪府大阪市港区築港4-10-3
(大阪港湾合同庁舎内)
TEL:06-6576-3001(税関相談官室)
富山県、石川県、福井県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県及び和歌山県
神戸税関兵庫県神戸市中央区新港町12-1
TEL:078-333-3100(税関相談官室)
兵庫県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、香川県、愛媛県及び高知県
門司税関福岡県北九州市門司区西海岸1-3-10
(門司港湾合同庁舎)
TEL:050-3530-8306(税関相談官室)
山口県、福岡県(一部)、佐賀県(一部)、長崎県(一部)、大分県及び宮崎県
長崎税関長崎県長崎市出島町1-36
TEL:095-828-8611(税関相談官室)
福岡県(一部)、佐賀県(一部)、長崎県(一部)、熊本県及び鹿児島県
沖縄地区税関沖縄県那覇市港町2-11-1
(那覇港湾合同庁舎内)
TEL:098-863-0099(税関相談官室)
沖縄県

輸出入通関

通関とは、貨物の輸出入に際して、税関に対し貨物の内容や価格等を申告して税関長の許可を得るための一連の手続きのことをいいます。
現在輸出入通関のほとんどはNACCS(輸出入港湾情報処理システム)により処理され、税関に対する提出書類のペーパーレス化が進んでいます。
輸出入申告した場合、以下の3つの区分判定がなされます。

  • 区分1(簡易審査):申告後直ちに許可が下ります。
  • 区分2(書類審査):税関担当者の書類審査後、問題がなければ許可が下ります。
  • 区分3(検査):税関が貨物を検査し、問題がなければ許可が下ります。

税関は書類審査において、申告内容に非違(誤謬)がないか、他法令の規制をクリアしているかなどを審査します。

なお、税関が行う検査には、主に以下の3種類があります。

  • 大型X線検査:税関の大型X線検査センターで検査を行う。
  • 検査場検査:税関の検査場に貨物を持ち込み、検査を行う。
  • 現場検査:税関検査場への貨物の持ち込みが困難な場合に、貨物が蔵置してある現場で検査を行う。

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