通関士試験についての解説

通関士とは、国家資格である通関士試験に合格した者のうち、勤務先の通関業者の申請に基づく財務大臣の確認を受け、通関業務に従事する者をいいます。

通関業者は通関業務を行う営業所ごとに通関士を置き、税関官署に提出する申告書類を審査させなければならないこととされています(通関業法第14条)。

通関士となるためには、その資格要件として、国家試験である通関士試験に合格しなければなりません。

通関士試験は年に1回おおむね10月上旬に行われ、合格発表は11月下旬から12月上旬にかけて行われます。

目次

通関士試験の試験科目

通関士試験の試験科目は以下の3科目です。

  • 通関業法
  • 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法(同法第6章に係る部分に限る) (以下、関税法等)
  • 通関書類の作成要領その他通関手続きの実務 (以下、通関実務)

科目の免除

通関士試験は、3科目の試験により実施されますが、以下に該当する方は試験科目の一部免除を受けることが可能です。

  • 通関業者の通関業務または官庁における関税その他通関に関する事務に従事した期間が通算して15年以上になるとき

 関税法等
 通関実務

  • 通関業者の通関業務または官庁における通関事務に従事した期間が通算して5年以上になるとき

 通関実務

通関士試験の合格基準

通関士試験の合格基準は以下のとおりです。

  • 通関業法 満点の60%以上
  • 関税法等 満点の60%以上
  • 通関実務 満点の50~60%以上(年により異なります)

合格率は、年によって差はありますが大体10%強で推移しています。

通関士試験の傾向と対策

通関士試験はウルトラC級の難問が出題されるわけではなく、通関関係の法令と実務に関する基礎知識が問われる試験となっています。

したがって、参考書を読み過去問題を繰り返し解くことによって理解を深めていくことが基本になります。

参考書や過去問題を何冊も買い込むよりも、良質な参考書や過去問題を数冊に絞って学習することが効果的です。

近年ではより実務的な内容を問う問題が出題される傾向があり、法令の丸暗記ではなくさらに理解を深めて問題に対処する必要があるといえます。

また、各科目に合格基準が定められているため、不得意科目を作らないことも重要です。

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