役員法令試験の過去問題(〇×式)を解説いたします。
役員法令試験に合格するためには、過去問を繰り返し解くことが最短の道筋になります。
運送業の役員法令試験とはこのようなものだというイメージをすることに役立つと思います。
ぜひ一度チャレンジしてみてください。
役員法令試験の過去問例題(〇×式)
例題1 【貨物自動車運送事業法】(公衆の利便を阻害する行為の禁止等)
事業者は、一般貨物自動車運送事業の健全な発達を促進する結果を生ずるような競争をしてはならない。
解説 この問題は文脈から明らかに間違いであることがわかります。「健全な発達を促進する結果を生ずるような競争をしてはならない」という文脈は明らかにおかしく、「促進」ではなく「阻害」であることがわかります。明らかに間違いだと判断できる場合は条文集は調べなくてもかまいません。正解は「×」です。【貨物自動車運送事業法第25条2項】
例題2 【貨物自動車運送事業法輸送安全規則】(運行管理者の業務)
運行管理者は、荷主に対して、点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びにアルコール検知器を常時有効に保持すること。
解説 この問題も文脈から明らかに間違いであることがわかります。「荷主に対して、点呼を行い」は明らかにおかしく、点呼を行うのは「運転者」に対してであることがわかります。運行管理者の業務は輸送安全規則の第20条にたくさん列記されていますので、一度目を通しておくとよいです。正解は「×」です。【貨物自動車運送事業法輸送安全規則第20条8号】
例題3 【貨物自動車運送事業法報告規則】(運賃及び料金の届出)
一般貨物自動車運送事業者は、運賃及び料金を定め又は変更したときは、運賃及び料金の設定又は変更後30日以内に、運賃料金設定(変更)届出書を、所轄地方運輸局長に提出しなければならない。
解説 この問題には「30日」というキーワードが出ています。運賃料金設定届出書の提出が30日以内であることを知っていれば、条文集を開かなくても解ける問題です。もし覚えていなかった場合は、目次を使って素早く該当箇所を探せるように訓練しておきましょう。正解は「〇」です。【貨物自動車運送事業法報告規則第2条の2】
例題4 【道路運送法】(有償運送)
自家用自動車は、有償で運送の用に供してはならない。ただし、災害のため緊急を要するとき、又は安全を確保するためやむを得ない場合において、国土交通大臣の許可を受けて地域又は期間を限定して運送の用に供するときは、この限りでない。
解説 一読すると一見正しく見えます。しかし、正しくは「安全」を確保ではなく、「公共の福祉」を確保になります。頻出の問題なので覚えておきたい問題です。条文集を使用する場合は、目次の「第5章 自家用自動車の使用」から探していきますが、これが見つけられなかった場合には後ろの方なので時間をロスする可能性があります。正解は「×」です。【道路運送法第78条】
いかがでしたでしょうか?
役員法令試験の雰囲気はわかっていただけたと思います。
準備なくして合格することは難しいのですが、しっかり準備さえしておけば高い確率で合格できる試験だと言えます。
ただし、過去問題を解くだけでは合格する事は難しいです。
令和2年11月に行われた試験の合格率はなんと29%でした。
この試験では新しい問題がたくさん出題されましたが、問題の傾向そのものはそれまでと変わっていません。
私の分析では、多くの受験者が過去問題はやっていても条文集をしっかり使いこなせなかったため、新しい問題に対応できなかったのだと思います。
つまり、役員法令試験に合格するためには、条文集の使い方もマスターしておく必要があるのです。
しっかり対策をして、1回で合格できるように頑張りましょう!
※2024年4月の労働関係法令の大幅な改正により、役員法令試験の条文集も新しく更新されています。
新しい条文集でしっかり対策をして、慣れていくことが必要です。
役員法令試験過去問ダウンロード先
役員法令試験に合格するために必要なこと【重要】
役員法令試験に合格するためには、過去問題を繰り返し解くことが絶対的に必要になります。
なぜならば、出題される問題のかなり高い割合の問題は、過去問題の類似問題であるからです。
ですが過去問題を繰り返し解いただけで合格することは可能でしょうか?
もちろん、過去問を繰り返し解いただけで合格できる人もいますが、それだけでは合格圏にたどり着けない受験者がたくさんいらっしゃるのが事実です。
「20問は過去問題を使って勉強すれば確実に解けるので、残りの問題を条文集で調べれば合格できる」という人もいますが、それで大丈夫でしょうか?私のところには「合格したと思ったけど、落ちてしまった・・」という方が何人もセミナーを受講しに来られました。そういった方は「確実に解けた」と自分では思った問題を、実際はひっかけ問題にひっかかって間違えてしまっているのです(自分では気付かないものですね)。
ですので、役員法令試験の合格可能性を最大限に高めるには、「テキストを使用して知識を定着させながら、過去問題を繰り返し解くこと」と同時に、「条文集を効率的に使用できること」が必要なスキルになってきます。昨今の役員法令試験の難化傾向を考慮しても、この2つを両輪として複合的に取り組むことが必要だと考えます。
当所のセミナーにおいては、役員法令試験に合格するための総合的なスキルの習得を目指して、教材や講座スケジュールを構成しております。
役員法令試験は〇×式が25問、語群選択方式が5問出題されます。
過去問題(語群選択方式)にもチャレンジしてみましょう!
役員法令試験の合格率はどれくらい?
試験会場・日程とともに確認しておきましょう。
役員法令試験セミナー(講座・講習会)を開催しています。
行政書士事務所ニュープランでは、運送業の役員法令試験の一発合格を目指して、役員法令試験対策セミナーを開催しています。
試験が苦手な方でもわかりやすいように工夫して解説していきます。
詳しくは下記ページをご覧ください。
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当セミナーを受講された方は、実績として高確率で合格を果たされています。2回不合格だった方でも当セミナーを受講後合格された方が何人もいますので、試験に落ちた方もあきらめないでください。
追記
今回ある事情があり、行政書士である当方自身で、役員法令試験の過去8回分の過去問題を本番形式で解いてみました。結果は過去8回分すべて全問正解という結果となりました。これは運送業を扱う行政書士として当たり前のことですので、別に自慢するために書くわけではありません。このことをもって何を申し上げたいかと言いますと、当セミナー・テキストのメソッドは再現性のある効果的な手法であるという事実です。近年の難化傾向にある役員法令試験にも十分に対応できるものだと言えます。皆様のセミナーのご受講を心よりお待ちしております。